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ファイターズの基礎

投稿日時:2014/02/15(土) 22:51

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 お久しぶりです、元主務の多田です。最後の更新、遅くなってしまい申し訳ございません。
 先日、高中礼拝堂にて行われました第39回ファイターズファミリー壮行会、宝塚ホテルでの甲子園ボウル優勝祝賀会を持ちまして、正式に部を引退することになりました。
 高校から始めたアメリカンフットボール部での活動が終わったと改めて実感するとともに、心の中にぽっかり穴が開いたような寂しい気持ちです。現役を引退したからかもしれませんが、ふとした時に思い出すことは、いつも4年生の時の日々が思い返されます。あの時やっててよかったなと思うことも、あの時なぜあんな事を言ってしまったのだろう、なんで謝らなかったんやろう、と後悔することも多々あります。こういったことが、社会人になっても現役を見た時に思い返され、「もっといろいろできたなぁ」と思うことがたくさんあるのだろうと思ったりします。結果もありますが、その過程でどれだけのことができるかが大切だと思いますので、ファイターズには、これからも変わらず突き詰めて欲しいと思っています。

 さて、今回のブログではファイターズで学んできたことを自分なりに整理して書こうと思います。

 このチームが「組織力・チーム力」また「リーダーシップ」という言葉を大切にしていることは、監督・コーチ陣がよく普段から口にされているので、学生たちはよく知っていると思います。今年のスローガンである「ALL for ONE」も「全員がひとつになって、日本一になる」という思いから決めたスローガンです。この1年は、この言葉をよく口にし、耳にし、都度いろいろなことを指摘されていたことを思い出します。初めは前で発言することすら自信がなく、反省もいろいろ出し合ったのですが、シーズンが深まるにつれて、皆自分の思いを持って自主的に行動できる人間が増えていきます。自分ができていたかどうかはわかりませんが、少なくとも部員を見ていて「自責」を理解し、顔つき、行動が変わっていくことは、主務をしていた中での「喜び」でありました。チーム作りをする上でよく「ベクトル」の話が挙げられますが、この部員達の変化によって、池永を中心にチームが一つの方向に向かい自分たちの持っている力を発揮しやすい精神状態に近づいていきました。スローガン(勝ち方、方向性)を部員が理解、共有し、それを学年関係なく取り組むことができたことは、「学生日本一、三連覇」の原動力としては大きかったと思います。
 先日、ある本を読みました。時間ができたので何気なく買った本なのですが、ファイターズのことが書かれてあるのかと思ったほど、強い組織、優れたリーダーシップについて記されていました。それもそのはず、経営者としての基本である「リーダーシップ論」を世に広めた方の著書でした。スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」という本です。あとから知ったのですが、かなり有名な方の本なので内容は割愛させてもらいますが、その中に気になる言葉がありました。「自分で考え、行動する本当の”大人”になる」と、「仲間と手を取り合い大きな成果を出す」。ファイターズで言うところの「一人前の人間になる」と「社会人チームを倒して日本一になる」という共同体(チーム)での目的が明確であるということです。この上で、日々の習慣としていくつか挙げられているのですが、まさしく4年生になって学んだことでした。
 言葉自体は短いですが、これを自身が理解した上で行動することは至難です。頭で理解したまま終わる人や、明確な目標を持たずにがむしゃらにやって遠回りする人、理屈は嫌いと言って理解を拒絶する人、いろんな人がいると思いますが、これを実際にすることは本当に勇気が要り、なかなか一人では行動に移すことができません。だからこそ、このチームにいる間に是非とも仲間を頼ってでもいいから自分自身を変えるためにがむしゃらになって欲しいんです。私もよく幹部、4年生を中心に怒られました。本当に情けない気持ちだったし、いっそのこと逃げたいと思うことの方が多かったですが、その思いすらも同期の仲間は理解し、手を差し伸べてくれました。この関係性に気づけてから、些細なことではぶれない気持ちができました。
 それほどこの言葉には重みがあり、我々ファイターズを支えた言葉でもあります。2・3月ファイターズではミーティング合宿を行いますが、そこでは学年を織り交ぜて話し合いをします。この時期にファイターズという組織の考え方を学びます。自分がどうしていくべきなのか不安な人も多い時期ですが、その中で考え方を学ぶことでフットボールをする上での基礎を作ることができます。部員の中には、ミーティングばかりでつまらない、早くフットボールがしたいという者もいますが、ファイターズの基礎・ファンダメンタルが定まっていない人間は、実際試合に出場しているのも少ないはずです。逆にこの考え方は、役割やポジション関係なく学び、実践することができます。この考え方を早くから学び実践する人が増えれば、磐石な体制を築くことができるはずです。これは、スタッフ・選手関係ありません。出番がない人にも試合中、仕事の役割が与えられていることと同様、全てはチームのためなのです。チームへの行動、言動がチームを弱くすることも強くすることもできます。
 引退して改めて言うのも変かも知れませんが、シーズンを通して私達に、この考え方を具体的に噛み砕き我々を導いて下さった監督・コーチ陣には頭があがりません。本当に感謝しています。
 最後の最後まで同期、部員に頼りっぱなしの主務でしたが、このチームでやってきた経験はかけがえのない財産です。社会人になっても何か壁にぶつかったり、迷い、悩んだ時にファイターズでの教訓を糧に粘り強く戦って行きたいです。卒業生にとって、ファイターズは学生時代の大半をつぎ込んだかけがえのないチームであり、なにものにも代えがたい経験と最高の仲間を作ることが出来た場所です。

 拙い文章で読みにくいブログでしたが、最後の最後までお付き合いいただきありがとうございました。このブログに取り組ませていただいてたくさんのことを学びました。引き続きFIGHTERSへのご支援ご声援よろしくお願いいたします。

多田 健一郎

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