石井晃のKGファイターズコラム「スタンドから」 2012/11
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(31)努力は裏切らない
投稿日時:2012/11/21(水) 20:34
つれづれなるままに、タッチダウン誌別冊の選手名鑑を眺めていて驚いた。名鑑が編集されたシーズン前の時点で予想された先発メンバーが全員、シーズン最終戦にも先発候補として顔を揃えているのである。
こんなことは、少なくともこの10年間、記憶にない。けがで戦列離脱を余儀なくされる選手、思い通りに成長できず、控えのメンバーにポジションを奪われる選手が必ず何人かはいた。逆にいえば、シーズンの深まりとともに、めきめきと力を付けて、先発メンバーに割り込んでくる控えのメンバーが少なくなかったということでもある。
しかし今季は、攻守とも先発メンバーに拮抗するだけの力を付けた控え選手がいるにも関わらず、開幕当初に予想されたメンバー全員が、誰一人欠けることなく、元気にプレーしているのである。
アメフットは格闘技である。試合だけではなく、日ごろから努力して鍛錬しなければ、その能力は開発できない。しかし、ファイターズは平郡君の悲しい事故をきっかけに、練習に対する考え方を一新。安全を最優先し、より合理的、効果的な練習法を追求してきた。パートごとの練習は別として、全体練習の時間も、初めて見た人が驚くほど短くなった。
ところが、2、3年前からその内容が素人目に見ても充実してきた。冬季の基礎体力を強化する練習やジムでの鍛錬を重視し、専門知識を持ったトレーニングコーチや理学療法士の力も借りて練習メニューも工夫してきた。栄養が偏らないように食事にも気を配り、学生トレーナーの指導と大学生協の強力で、合同朝食会も始めた。
そうした流れの中で、チーム練習やパート練習では、時間は短くても、しっかり当たるメニューを取り入れた。
それでも、けがをする選手は出る。実際、僕が練習を見ている目の前で、チームメートとの気合いの入った勝負で捻挫したり、体を強打して退場を余儀なくされた選手が何人もいる。今季も、練習中のけがで1試合か2試合を欠場した選手が何人かいる。
さらに、主力選手は軒並み、昨シーズン終盤のハードな戦いで、あちこちに故障を抱えていた。春のシーズンは、主将梶原をはじめ副将金本、エースQB畑、DLの柱である岸、前川、池永、OLのリーダー和田らは、リハビリと鍛錬だけで、ほとんど試合に出場することがなかった。
そうした選手が全員、グラウンドに復帰し、スタートメンバーに名前を連ねているのである。
こう書けば、それは控えの選手が成長していないということの裏返しではないか、と心配される方があるかもしれない。
決してそんなことはない。実際、試合の途中から、あるいは先発メンバーに代わって出場している選手たちの多くは、交代出場していることに観客が気付かないほどがんばっている。先日の関大戦で2本のインターセプトを決めたDB国吉、畑と交代して攻撃を率いるQB斎藤、1年生離れしたプレーでセンスを感じさせるWR木下、DB菊山。DLの2年生コンビ、梶原弟や岡部らも、他のチームなら堂々の先発メンバーだろう。春にはけがで練習もままならなかったキッカー三輪も、シーズンの深まりとともにキックの飛距離が伸びてきた。
こうした選手が全員、元気に最終の立命戦を迎えることができる。時間は短くても、厳しい練習をしながら、なおかつ体にメスを入れて長期離脱を余儀なくされている選手以外は全員、立命戦に顔を揃えることができたのである。うれしいではないか。めでたいではないか。
その陰には、プロのトレーニングコーチや理学療法士、そして学生トレーナーたちの献身的な努力がある。監督やコーチの配慮も行き届いている。けが人の回復状況を見ながら、栄養と休養とリハビリとを段階的に進め、決して無理させず、かといって手を抜くこともさせないで、選手に体調管理を徹底させてきた彼、彼女らの努力に心から敬意を表したい。もちろん、けがにもめげず、立命戦を照準に、懸命に回復のための過程を踏んできた選手の努力には頭が下がる。
その努力の一端は、先日、ファイターズのホームページで公開された「ユーチューブ」の映像からもうかがえる。
それは、学内のトレージングルームで黙々と努力する選手たちを捉えた映像だった。DLの岸、中前、WR小山、木戸、LB小野、TE金本、OL油谷、DB大森、そしてQB畑。苦しさに顔をゆがめ、息も絶え絶えになりながら、決められた課題に挑戦する彼らの表情をみていれば、今季、主力選手の大半がけがなく、戦線を離脱することなく、立命戦を迎えることのできた本当の理由が理解できるはずだ。
「努力に勝る天才なし」という。「努力は裏切らない」という言葉も、代々、チームに受け継がれてきた。そういう努力と鍛錬があって初めて、シーズン開幕前の予想先発メンバー全員が最終戦に顔を揃えることが可能になったのである。ファンとしては、ありがたい、と選手やスタッフの努力に感謝するしかない。
いまはただ、この「努力は裏切らない」という言葉を、25日の決戦で証明してくれることを切に願っている。
こんなことは、少なくともこの10年間、記憶にない。けがで戦列離脱を余儀なくされる選手、思い通りに成長できず、控えのメンバーにポジションを奪われる選手が必ず何人かはいた。逆にいえば、シーズンの深まりとともに、めきめきと力を付けて、先発メンバーに割り込んでくる控えのメンバーが少なくなかったということでもある。
しかし今季は、攻守とも先発メンバーに拮抗するだけの力を付けた控え選手がいるにも関わらず、開幕当初に予想されたメンバー全員が、誰一人欠けることなく、元気にプレーしているのである。
アメフットは格闘技である。試合だけではなく、日ごろから努力して鍛錬しなければ、その能力は開発できない。しかし、ファイターズは平郡君の悲しい事故をきっかけに、練習に対する考え方を一新。安全を最優先し、より合理的、効果的な練習法を追求してきた。パートごとの練習は別として、全体練習の時間も、初めて見た人が驚くほど短くなった。
ところが、2、3年前からその内容が素人目に見ても充実してきた。冬季の基礎体力を強化する練習やジムでの鍛錬を重視し、専門知識を持ったトレーニングコーチや理学療法士の力も借りて練習メニューも工夫してきた。栄養が偏らないように食事にも気を配り、学生トレーナーの指導と大学生協の強力で、合同朝食会も始めた。
そうした流れの中で、チーム練習やパート練習では、時間は短くても、しっかり当たるメニューを取り入れた。
それでも、けがをする選手は出る。実際、僕が練習を見ている目の前で、チームメートとの気合いの入った勝負で捻挫したり、体を強打して退場を余儀なくされた選手が何人もいる。今季も、練習中のけがで1試合か2試合を欠場した選手が何人かいる。
さらに、主力選手は軒並み、昨シーズン終盤のハードな戦いで、あちこちに故障を抱えていた。春のシーズンは、主将梶原をはじめ副将金本、エースQB畑、DLの柱である岸、前川、池永、OLのリーダー和田らは、リハビリと鍛錬だけで、ほとんど試合に出場することがなかった。
そうした選手が全員、グラウンドに復帰し、スタートメンバーに名前を連ねているのである。
こう書けば、それは控えの選手が成長していないということの裏返しではないか、と心配される方があるかもしれない。
決してそんなことはない。実際、試合の途中から、あるいは先発メンバーに代わって出場している選手たちの多くは、交代出場していることに観客が気付かないほどがんばっている。先日の関大戦で2本のインターセプトを決めたDB国吉、畑と交代して攻撃を率いるQB斎藤、1年生離れしたプレーでセンスを感じさせるWR木下、DB菊山。DLの2年生コンビ、梶原弟や岡部らも、他のチームなら堂々の先発メンバーだろう。春にはけがで練習もままならなかったキッカー三輪も、シーズンの深まりとともにキックの飛距離が伸びてきた。
こうした選手が全員、元気に最終の立命戦を迎えることができる。時間は短くても、厳しい練習をしながら、なおかつ体にメスを入れて長期離脱を余儀なくされている選手以外は全員、立命戦に顔を揃えることができたのである。うれしいではないか。めでたいではないか。
その陰には、プロのトレーニングコーチや理学療法士、そして学生トレーナーたちの献身的な努力がある。監督やコーチの配慮も行き届いている。けが人の回復状況を見ながら、栄養と休養とリハビリとを段階的に進め、決して無理させず、かといって手を抜くこともさせないで、選手に体調管理を徹底させてきた彼、彼女らの努力に心から敬意を表したい。もちろん、けがにもめげず、立命戦を照準に、懸命に回復のための過程を踏んできた選手の努力には頭が下がる。
その努力の一端は、先日、ファイターズのホームページで公開された「ユーチューブ」の映像からもうかがえる。
それは、学内のトレージングルームで黙々と努力する選手たちを捉えた映像だった。DLの岸、中前、WR小山、木戸、LB小野、TE金本、OL油谷、DB大森、そしてQB畑。苦しさに顔をゆがめ、息も絶え絶えになりながら、決められた課題に挑戦する彼らの表情をみていれば、今季、主力選手の大半がけがなく、戦線を離脱することなく、立命戦を迎えることのできた本当の理由が理解できるはずだ。
「努力に勝る天才なし」という。「努力は裏切らない」という言葉も、代々、チームに受け継がれてきた。そういう努力と鍛錬があって初めて、シーズン開幕前の予想先発メンバー全員が最終戦に顔を揃えることが可能になったのである。ファンとしては、ありがたい、と選手やスタッフの努力に感謝するしかない。
いまはただ、この「努力は裏切らない」という言葉を、25日の決戦で証明してくれることを切に願っている。
(30)天地人
投稿日時:2012/11/12(月) 20:45
11日の関大戦は予報通りの雨。雨脚が強くなったり弱くなったりしながら、試合中ずっと降り続いた。この雨を味方に付けるか、それとも敵に回すか。ファイターズの首脳陣が予測していた通りの試合展開になった。
先週金曜日、久々に練習を見にいって、鳥内監督と顔を合わせたら、いきなり天気予報の話題。「日曜は雨でしょう。予報では相当強い雨らしい。それにどう対処するか。小降りなら問題ないけど、強く降ったり、風が吹いたりしたら最悪。ゴムボールは扱いが難しいし、パスで勝負するうちにとってはやっかいなことです」
監督の言葉を受けて、その日は完全に雨を意識した練習。水を張ったバケツにゴムボールを浸けて滑りやすくし、WRも機会あるたびにグラブに水をかけ、最悪の条件でパスを受ける練習を繰り返していた。
そういう場面を見ていると、関西最強といわれるレシーバー陣が雨で力を発揮できなくなるのではないか。抜群のコントロールを誇る畑のパスも、ゴムボールでは思い通りに通らなくなるのではないか。そんな弱気の虫が顔をのぞかせる。
たまたま、一緒に練習を見ていた小野コーチに聞くと「雨の日はパスを得意とするうちの方が有利ですよ。力のあるQBは、そんなに雨の影響を気にしないけど、経験の少ないQBにとってはより影響が大きいですから」「それより心配は風です。強い風が吹いたら、どんなに有能なQBでも力が出せません。雨は仕方ないけど、風の吹かないことを願っています」。さすがはQBコーチ。QBのことなら、その心理状態を含めて細部の細部まで見通している。その話を聞いて「どんなに雨が降っても、我慢をしていればきっとチャンスは来る」。そう思って試合を観戦した。
ファイターズのレシーブで試合開始。案の定、両軍とも雨の影響か、陣地が進まない。互いに攻撃が手詰まりになり、パントを蹴り合う展開が続く。ボールも手につかず、ファンブルもある。第1Qが終わった時点で、両軍ともダウンを更新したのは1度だけ、という記録を見れば、我慢比べの展開だったことがよく分かる。
両軍とも一歩も引かない守り合いの試合に突破口を開いたのはファイターズ。第2Q残り2分19秒、相手陣49ヤードから始まったシリーズで勝負をかけた。雨が少し小降りになったのを見極めたベンチがゴムボールから皮のボールに交換を要求したのだ。皮のボールは水分を吸収すれば重くなるし、滑りやすい。当然、パスは投げにくい。
しかし、雨は小降りになっている。前半、残された時間は短い。少し小降りになったここで勝負をかけないと、後半、再び土砂降りになって、皮のボールを使う機会が来ないかもしれない。そう見極めて、鳥内監督が審判団にボール交換を要求したのだ。
この決断に畑が応える。WR梅本、大園、木戸へと立て続けに短いパスをヒットさせてダウンを2度更新。パスが通ればランも通る。RB望月のダイブプレーや畑のキープを織り交ぜ、さらにWR小山と木戸にパスを通して、あっという間にゴール前に迫る。ゴムボールではあれほど苦しんだパスが、皮のボールだといとも簡単に通っていく。
前半残り41秒。第3ダウン残り3ヤード。中央ダイブのフェイクから畑が左オープンを走り切って待望のTD。堀本のキックも決まって7-0で前半終了。
後半は関大のレシーブ。ファイターズベンチが一番懸念していた関大のリターナー陣がその能力を見せつける。好リターンでいきなりファイターズ陣45ヤードから始まったシリーズは、わずか2プレーで、ファイターズゴール前20ヤードに迫る。ここは守備陣が必死に食い止め、関大はフィールドゴールにトライ。
ここでファイターズ守備陣が踏ん張る。フィールドゴールチャージに入っていたLB池田が相手の蹴ったボールをカットしたのだ。フィールドゴール不成功。相手に傾きかけた流れを一気に引き戻すビッグプレーだった。
試合後、池田に聞くと「たまたまですよ。前がうまく空いていただけです」。だが、梶原主将に聞くと「あれは、(フィールドゴールチャージ担当の鳥内)貴央の手柄です。フィールドゴールチャージの練習で、ずっとああいう場面を想定してプレーのアイデアを練り、チャージする練習を繰り返していましたから。リーダーを中心に努力してきたチャージチーム全員の手柄です」ということだった。練習とアイデアという裏付けがあって初めて実現した起死回生の好プレーということだろう。
これで勢いづいたファイターズは、第3Qに望月のラン、畑の2度に渡る独走で立て続けに3本のTDを挙げ、試合を決めた。
振り返れば、雨が一瞬小降りになった「天の時」を逃がさず、ホームゲームという「地の利」を生かして戦ったファイターズ。苦しい時に耐え続けた守備陣や、オフェンスライン。努力とアイデアで突破口を開いたフィールドゴールチャージチーム。グラウンドで戦う全員で流れを引き寄せた「人の和」。
雨の中、厳しい戦いを勝ち抜いたのは「天地人」の力を結集したファイターズだった。
関西リーグもあと1試合。本当に強い立命との決戦にも「天地人」の力を結集して臨んでほしい。
先週金曜日、久々に練習を見にいって、鳥内監督と顔を合わせたら、いきなり天気予報の話題。「日曜は雨でしょう。予報では相当強い雨らしい。それにどう対処するか。小降りなら問題ないけど、強く降ったり、風が吹いたりしたら最悪。ゴムボールは扱いが難しいし、パスで勝負するうちにとってはやっかいなことです」
監督の言葉を受けて、その日は完全に雨を意識した練習。水を張ったバケツにゴムボールを浸けて滑りやすくし、WRも機会あるたびにグラブに水をかけ、最悪の条件でパスを受ける練習を繰り返していた。
そういう場面を見ていると、関西最強といわれるレシーバー陣が雨で力を発揮できなくなるのではないか。抜群のコントロールを誇る畑のパスも、ゴムボールでは思い通りに通らなくなるのではないか。そんな弱気の虫が顔をのぞかせる。
たまたま、一緒に練習を見ていた小野コーチに聞くと「雨の日はパスを得意とするうちの方が有利ですよ。力のあるQBは、そんなに雨の影響を気にしないけど、経験の少ないQBにとってはより影響が大きいですから」「それより心配は風です。強い風が吹いたら、どんなに有能なQBでも力が出せません。雨は仕方ないけど、風の吹かないことを願っています」。さすがはQBコーチ。QBのことなら、その心理状態を含めて細部の細部まで見通している。その話を聞いて「どんなに雨が降っても、我慢をしていればきっとチャンスは来る」。そう思って試合を観戦した。
ファイターズのレシーブで試合開始。案の定、両軍とも雨の影響か、陣地が進まない。互いに攻撃が手詰まりになり、パントを蹴り合う展開が続く。ボールも手につかず、ファンブルもある。第1Qが終わった時点で、両軍ともダウンを更新したのは1度だけ、という記録を見れば、我慢比べの展開だったことがよく分かる。
両軍とも一歩も引かない守り合いの試合に突破口を開いたのはファイターズ。第2Q残り2分19秒、相手陣49ヤードから始まったシリーズで勝負をかけた。雨が少し小降りになったのを見極めたベンチがゴムボールから皮のボールに交換を要求したのだ。皮のボールは水分を吸収すれば重くなるし、滑りやすい。当然、パスは投げにくい。
しかし、雨は小降りになっている。前半、残された時間は短い。少し小降りになったここで勝負をかけないと、後半、再び土砂降りになって、皮のボールを使う機会が来ないかもしれない。そう見極めて、鳥内監督が審判団にボール交換を要求したのだ。
この決断に畑が応える。WR梅本、大園、木戸へと立て続けに短いパスをヒットさせてダウンを2度更新。パスが通ればランも通る。RB望月のダイブプレーや畑のキープを織り交ぜ、さらにWR小山と木戸にパスを通して、あっという間にゴール前に迫る。ゴムボールではあれほど苦しんだパスが、皮のボールだといとも簡単に通っていく。
前半残り41秒。第3ダウン残り3ヤード。中央ダイブのフェイクから畑が左オープンを走り切って待望のTD。堀本のキックも決まって7-0で前半終了。
後半は関大のレシーブ。ファイターズベンチが一番懸念していた関大のリターナー陣がその能力を見せつける。好リターンでいきなりファイターズ陣45ヤードから始まったシリーズは、わずか2プレーで、ファイターズゴール前20ヤードに迫る。ここは守備陣が必死に食い止め、関大はフィールドゴールにトライ。
ここでファイターズ守備陣が踏ん張る。フィールドゴールチャージに入っていたLB池田が相手の蹴ったボールをカットしたのだ。フィールドゴール不成功。相手に傾きかけた流れを一気に引き戻すビッグプレーだった。
試合後、池田に聞くと「たまたまですよ。前がうまく空いていただけです」。だが、梶原主将に聞くと「あれは、(フィールドゴールチャージ担当の鳥内)貴央の手柄です。フィールドゴールチャージの練習で、ずっとああいう場面を想定してプレーのアイデアを練り、チャージする練習を繰り返していましたから。リーダーを中心に努力してきたチャージチーム全員の手柄です」ということだった。練習とアイデアという裏付けがあって初めて実現した起死回生の好プレーということだろう。
これで勢いづいたファイターズは、第3Qに望月のラン、畑の2度に渡る独走で立て続けに3本のTDを挙げ、試合を決めた。
振り返れば、雨が一瞬小降りになった「天の時」を逃がさず、ホームゲームという「地の利」を生かして戦ったファイターズ。苦しい時に耐え続けた守備陣や、オフェンスライン。努力とアイデアで突破口を開いたフィールドゴールチャージチーム。グラウンドで戦う全員で流れを引き寄せた「人の和」。
雨の中、厳しい戦いを勝ち抜いたのは「天地人」の力を結集したファイターズだった。
関西リーグもあと1試合。本当に強い立命との決戦にも「天地人」の力を結集して臨んでほしい。
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