石井晃のKGファイターズコラム「スタンドから」
(20)いざ、出陣!
8月29日、今週金曜日に、待ちに待ったシーズンがスタートする。鷺野主将率いる2014年度ファイターズがどんな戦いぶりを見せてくれるか、楽しみでならない。ワクワクして、くしゃみが出そうだ。
振り返れば、2011年度、松岡主将の代から翌年の梶原主将、そして昨年の池永主将のチームは、それぞれ強敵揃いの関西リーグを制覇し、甲子園ボウルでも勝って、堂々の3連覇を果たした。その力強い戦いぶりから、専門誌は「ファイターズ王朝」なんて、読む方が面食らうような表現をしている。
けれども学生スポーツは社会人チームとは違う。毎年毎年、成長し、チームの支柱となってきた4年生を送り出さなければならない。その分、春先には毎年、恐ろしいほど戦力が低下する。その戦力減をフォローし、前年を上回るチームを作り続けないと、明かりは見えてこない。「王朝」なんて言われていい気になっている場合ではない。3連覇の次は4連覇なんて気楽に言えることではないのである。
だからこそ、鷺野主将をはじめ幹部たちは毎回、練習を切り上げるときにハドルを組んで4年生を叱咤し、後輩にゲキを飛ばして「一瞬のゆるみ」もないように、チームの士気を高めている。監督やコーチも、指導者としての長い経験に裏付けられた専門家の目でチームをチェックし、細部の細部に至るまで、油断はないか、漏れはないかと気を配っているのである。
そういうチームがいよいよベールを脱ぐ。春の交流戦やJV戦とは全く異なる圧力のかかる試合にチャレンジするのである。いまは真夏。まだまだ未完成だが、今後試合を重ねるごとにチームに磨きをかけ、11月に迎える関西リーグの天王山に挑む。そして、そこを突破できれば甲子園、そして東京ドームへと歩を進めていく。そういう長い旅路の第一歩が29日の同志社大との戦いである。何があってもスタジアムに駆けつけるしかない。
さて、今年のチームの見所である。あれこれと書きたいことはあるが、初戦では2年生に注目したい。毎年、チーム浮沈の鍵を握っているのは2年生の活躍にあり、というのが僕の持論であるからだ。
実際、今年の4年生が2年生の時の活躍ぶりはすごかった。攻撃ではRB鷺野、飯田が頭角を現し、松岡主将の抜けた穴を感じさせないほどだったし、TEには松島、レシーバーには木戸、大園という才能豊かな選手がいた。守備では、現在副将を務めているLB小野が不動のスタメンを張っていたし、DB国吉、DL岡部も非凡な才能を見せていた。
忘れてはならないのがキッカーの三輪。チャックミルズ杯(年間最優秀選手)に輝いたキッカー大西に代わり、大事なキックオフを任された。甲子園ボウルと言えばQB斎藤が負傷で出られないエースQB畑の穴を埋めるため登用されたことも忘れられない。
彼らの活躍なしには、梶原主将が率いる強力なチームも関西リーグを突破し、甲子園ボウルでも勝ってライスボウルまで進み、勝利寸前まで奮闘することは不可能だったのではないか。
昨年度、池永主将のチームでも、数は少なかったが、2年生が傑出した働きをした。守備ではDBの田中とLB作道。田中はチーム切ってのアスリートとして、ライスボウルでも2度のインターセプトを成功させているし、作道はラインバッカーの位置から再三のQBサックを決めた池永の相棒。相手OLを幻惑する動きを何度も演じたし、DLの小川も持ち前の鋭い動きで相手ラインを切り裂いた。
攻撃ではWR木下がそのブロック力と確実な捕球で活躍した。QB斎藤の信頼も厚く、急所では彼のところにパスが飛んできた。OL橋本は4年生で固めたラインに割り込み、頭脳的な動きでチームを支えた。出番は少なかったが、RB三好の要所要所でのランも効果的だった。
そういう視点で、今年の2年生に注目すると、魅力的な人材がわんさかいる。
昨年からスタメン、あるいは有力な交代メンバーとして試合に出ている面々では、DLの松本、LBの山岸、DBの小池、岡本、真砂らがいる。オフェンスではQB伊豆、OL松井、高橋。これに今春、急成長したRB橋本、TE藏野、杉山らの活躍ぶりも見逃せない。キッカーには春の試合で安定したキックを見せた西岡がいる。
このうち何人かは初戦から先発メンバーとして登場するだろうし、試合展開によってはエース級の働きをするかも知れない。彼らが活躍すればするほど、チームの底上げは出来るし、3年生や1年生との競争も熾烈になる。それがまた4年生への刺激になり、チームとしても盛り上がる。
そういう役割を担っているのが2年生である。初戦には、まず彼らの活躍ぶりを目をこらして眺めることにしよう。いまからワクワクしてきた。
振り返れば、2011年度、松岡主将の代から翌年の梶原主将、そして昨年の池永主将のチームは、それぞれ強敵揃いの関西リーグを制覇し、甲子園ボウルでも勝って、堂々の3連覇を果たした。その力強い戦いぶりから、専門誌は「ファイターズ王朝」なんて、読む方が面食らうような表現をしている。
けれども学生スポーツは社会人チームとは違う。毎年毎年、成長し、チームの支柱となってきた4年生を送り出さなければならない。その分、春先には毎年、恐ろしいほど戦力が低下する。その戦力減をフォローし、前年を上回るチームを作り続けないと、明かりは見えてこない。「王朝」なんて言われていい気になっている場合ではない。3連覇の次は4連覇なんて気楽に言えることではないのである。
だからこそ、鷺野主将をはじめ幹部たちは毎回、練習を切り上げるときにハドルを組んで4年生を叱咤し、後輩にゲキを飛ばして「一瞬のゆるみ」もないように、チームの士気を高めている。監督やコーチも、指導者としての長い経験に裏付けられた専門家の目でチームをチェックし、細部の細部に至るまで、油断はないか、漏れはないかと気を配っているのである。
そういうチームがいよいよベールを脱ぐ。春の交流戦やJV戦とは全く異なる圧力のかかる試合にチャレンジするのである。いまは真夏。まだまだ未完成だが、今後試合を重ねるごとにチームに磨きをかけ、11月に迎える関西リーグの天王山に挑む。そして、そこを突破できれば甲子園、そして東京ドームへと歩を進めていく。そういう長い旅路の第一歩が29日の同志社大との戦いである。何があってもスタジアムに駆けつけるしかない。
さて、今年のチームの見所である。あれこれと書きたいことはあるが、初戦では2年生に注目したい。毎年、チーム浮沈の鍵を握っているのは2年生の活躍にあり、というのが僕の持論であるからだ。
実際、今年の4年生が2年生の時の活躍ぶりはすごかった。攻撃ではRB鷺野、飯田が頭角を現し、松岡主将の抜けた穴を感じさせないほどだったし、TEには松島、レシーバーには木戸、大園という才能豊かな選手がいた。守備では、現在副将を務めているLB小野が不動のスタメンを張っていたし、DB国吉、DL岡部も非凡な才能を見せていた。
忘れてはならないのがキッカーの三輪。チャックミルズ杯(年間最優秀選手)に輝いたキッカー大西に代わり、大事なキックオフを任された。甲子園ボウルと言えばQB斎藤が負傷で出られないエースQB畑の穴を埋めるため登用されたことも忘れられない。
彼らの活躍なしには、梶原主将が率いる強力なチームも関西リーグを突破し、甲子園ボウルでも勝ってライスボウルまで進み、勝利寸前まで奮闘することは不可能だったのではないか。
昨年度、池永主将のチームでも、数は少なかったが、2年生が傑出した働きをした。守備ではDBの田中とLB作道。田中はチーム切ってのアスリートとして、ライスボウルでも2度のインターセプトを成功させているし、作道はラインバッカーの位置から再三のQBサックを決めた池永の相棒。相手OLを幻惑する動きを何度も演じたし、DLの小川も持ち前の鋭い動きで相手ラインを切り裂いた。
攻撃ではWR木下がそのブロック力と確実な捕球で活躍した。QB斎藤の信頼も厚く、急所では彼のところにパスが飛んできた。OL橋本は4年生で固めたラインに割り込み、頭脳的な動きでチームを支えた。出番は少なかったが、RB三好の要所要所でのランも効果的だった。
そういう視点で、今年の2年生に注目すると、魅力的な人材がわんさかいる。
昨年からスタメン、あるいは有力な交代メンバーとして試合に出ている面々では、DLの松本、LBの山岸、DBの小池、岡本、真砂らがいる。オフェンスではQB伊豆、OL松井、高橋。これに今春、急成長したRB橋本、TE藏野、杉山らの活躍ぶりも見逃せない。キッカーには春の試合で安定したキックを見せた西岡がいる。
このうち何人かは初戦から先発メンバーとして登場するだろうし、試合展開によってはエース級の働きをするかも知れない。彼らが活躍すればするほど、チームの底上げは出来るし、3年生や1年生との競争も熾烈になる。それがまた4年生への刺激になり、チームとしても盛り上がる。
そういう役割を担っているのが2年生である。初戦には、まず彼らの活躍ぶりを目をこらして眺めることにしよう。いまからワクワクしてきた。
この記事は外部ブログを参照しています。すべて見るには下のリンクをクリックしてください。
記事タイトル:(20)いざ、出陣!
(ブログタイトル:石井晃のKGファイターズコラム「スタンドから」)
アーカイブ
- 2024年11月(3)
- 2024年10月(3)
- 2024年9月(3)
- 2024年6月(2)
- 2024年5月(3)
- 2024年4月(1)
- 2023年12月(3)
- 2023年11月(3)
- 2023年10月(4)
- 2023年9月(3)
- 2023年7月(1)
- 2023年6月(1)
- 2023年5月(3)
- 2023年4月(1)
- 2022年12月(2)
- 2022年11月(3)
- 2022年10月(3)
- 2022年9月(2)
- 2022年8月(1)
- 2022年7月(1)
- 2022年6月(2)
- 2022年5月(3)
- 2021年12月(3)
- 2021年11月(3)
- 2021年10月(4)
- 2021年1月(2)
- 2020年12月(3)
- 2020年11月(4)
- 2020年10月(4)
- 2020年9月(2)
- 2020年1月(3)
- 2019年12月(3)
- 2019年11月(3)
- 2019年10月(5)
- 2019年9月(4)
- 2019年8月(3)
- 2019年7月(2)
- 2019年6月(4)
- 2019年5月(4)
- 2019年4月(4)
- 2019年1月(1)
- 2018年12月(4)
- 2018年11月(4)
- 2018年10月(5)
- 2018年9月(3)
- 2018年8月(4)
- 2018年7月(2)
- 2018年6月(3)
- 2018年5月(4)
- 2018年4月(3)
- 2017年12月(3)
- 2017年11月(4)
- 2017年10月(3)
- 2017年9月(4)
- 2017年8月(4)
- 2017年7月(3)
- 2017年6月(4)
- 2017年5月(4)
- 2017年4月(4)
- 2017年1月(2)
- 2016年12月(4)
- 2016年11月(5)
- 2016年10月(3)
- 2016年9月(4)
- 2016年8月(4)
- 2016年7月(3)
- 2016年6月(2)
- 2016年5月(4)
- 2016年4月(4)
- 2015年12月(1)
- 2015年11月(4)
- 2015年10月(3)
- 2015年9月(5)
- 2015年8月(3)
- 2015年7月(5)
- 2015年6月(4)
- 2015年5月(2)
- 2015年4月(3)
- 2015年3月(3)
- 2015年1月(2)
- 2014年12月(4)
- 2014年11月(4)
- 2014年10月(4)
- 2014年9月(4)
- 2014年8月(4)
- 2014年7月(4)
- 2014年6月(4)
- 2014年5月(5)
- 2014年4月(4)
- 2014年1月(1)
- 2013年12月(5)
- 2013年11月(4)
- 2013年10月(5)
- 2013年9月(3)
- 2013年8月(3)
- 2013年7月(4)
- 2013年6月(4)
- 2013年5月(5)
- 2013年4月(4)
- 2013年1月(1)
- 2012年12月(4)
- 2012年11月(5)
- 2012年10月(4)
- 2012年9月(5)
- 2012年8月(4)
- 2012年7月(3)
- 2012年6月(3)
- 2012年5月(5)
- 2012年4月(4)
- 2012年1月(1)
- 2011年12月(5)
- 2011年11月(5)
- 2011年10月(4)
- 2011年9月(4)
- 2011年8月(3)
- 2011年7月(3)
- 2011年6月(4)
- 2011年5月(5)
- 2011年4月(4)
- 2010年12月(1)
- 2010年11月(4)
- 2010年10月(4)
- 2010年9月(4)
- 2010年8月(3)
- 2010年7月(2)
- 2010年6月(5)
- 2010年5月(3)
- 2010年4月(4)
- 2010年3月(1)
- 2009年11月(4)
- 2009年10月(4)
- 2009年9月(3)
- 2009年8月(4)
- 2009年7月(3)
- 2009年6月(4)
- 2009年5月(3)
- 2009年4月(4)
- 2009年3月(1)
- 2008年12月(1)
- 2008年11月(4)
- 2008年10月(3)
- 2008年9月(5)
- 2008年8月(2)
- 2008年4月(1)