石井晃のKGファイターズコラム「スタンドから」
(12)ゴールデンルーキー続々登場
「ゴールデンルーキー続々登場」「誰も彼もが大活躍」「上ヶ原に驚異の金脈」「金塊続々発掘」
例えば、こんな見出しを全部並べても、なお足りないほどの活躍だった。19日、上ヶ原の第3フィールドで行われた桃山学院との試合に出場したルーキーたちのことである。
この試合は、今春入部した新人たちが本格的に出場する今季「初めて」のJV戦。4月に大産大、5月に近大とのJV戦が組まれたが、そのときはまだ入学したばかりで、試合に出られる状況ではなかった1年生にとっては、実質的には初戦といってもいい試合だった。
もちろん、これまでの試合でもQB斉藤(中央大付属)、前田(高等部)やWR木戸(高等部)、大園(箕面自由)、RB鷺野(高等部)、米田(箕面)、松岡弟(関大一)、守備ではDL松島(池田)、梶原弟(高等部)DB西山(箕面自由)らが交代メンバーとして、ちょこちょこ出場し、非凡な才能を見せていた。
だが、スタメンあるいはそれに準じた扱いでルーキーが大量に出場したのは初めてである。その選手たちが誰も彼も、目を見張るような活躍をしてくれた。その一端を順不同で紹介してみよう。
まずはオフェンスから。WR大園は3度投じられたパスを3度とも確保、それをすべてTDに結びつけるという離れ業を演じた。1本目が5ヤード、2本目が46ヤード、3本目が26ヤード。ボールを手にするたびにTDという、魔術師のようなプレーだった。
同じWRの木戸も負けてはいない。第3QにQB糟谷から長いパスを受けそのままゴールに走り込んで57ヤードのTDパス。さらにQB斉藤から52ヤードのパスをキャッチして2本目のTD。これまたど派手な活躍だった。
RB鷺野も目を見張るようなプレーを連発。第1Q糟谷から短いパスを受け、そのまま絶妙なカットバックで26ヤードを走り切ってTDを挙げたのを皮切りに、小気味よいラッシュを連発。相手ディフェンスを翻弄した。キッキングチームのリターナーとしても活躍、3度のリターンで計90ヤードを獲得する好走を見せた。
QB斉藤の落ち着いたプレーも光った。第3Q半ばから登場し、パスで3本、ランで3本のTDを演出した。投げてよし、走ってよし。物怖じせず、落ち着いたプレーぶりはさらによし。毎年のように能力の高いQBが輩出するファイターズにあっても、出色の才能を感じさせる選手である。
守備も負けてはいない。まずは記録に名前を刻んだ選手から。グラウンドに登場した直後にインターセプトを決めたのがDB西山。同じDBの村岡(足立学園)は、この日が初めての出場だったが、その最初のプレーでインターセプトを決め、26ヤードをリターンした。ともに、身のこなしが軽やかなアスリート。将来のディフェンスを引っ張っていく存在だろう。
同じくDLの松島は187センチ、105キロの巨体と突破力を生かしていきなりQBサック。ここまでの派手さはなかったが、DL陣では岡部、梶原弟の高等部コンビに国安(足立学園)が元気のよいプレーを見せた。DBの国吉、林の高等部コンビの動きも目についた。
こうして、この日活躍した選手の名前を挙げていくだけでも、今回のコラムは分量を超過してしまいそうだ。だが、ほかにもまだベールを脱いでいない有望なルーキーがいる。「もう、上のレベルでやれることは分かっているから」(鳥内監督)という理由で、この日は試合の準備をせず、筋力トレーニングに専念していたRBの松岡弟や米田らのことである。次週以降のJV戦には、順次登場するそうなので乞うご期待というところだ。
ファイターズは毎年、関西だけでなく東京地区にまで目を向けて、有望な新人をリクルートしている。その選手たちが学年を重ねるたびに成長し、チームの主力となっていくのだが、それにしても今年は将来性を感じさせる選手が多い。まるで宝の山である。
これだけの選手を集めることができたのは、長年、全国に目を向けて、地道にリクルート活動を続けてきた宮本ディレクター補佐や、それを助けるリクルート担当マネジャーらの努力のたまものである。コーチや監督もあらゆるつてをたどり、機会あるごとに高校に足を運んで高校の指導者との関係を深め、選手の発掘に努めている。こういう努力が実を結んで、ゴールデンルーキーたちがファイターズの門を叩いてくれたのだ。
そのリクルート活動の苦労の一端を知っている僕としては、この選手たちの華やかなデビューを見ながら、それを喜び、同時に「どうかこのまま順調に育ってほしい」と心から祈っていたのである。
例えば、こんな見出しを全部並べても、なお足りないほどの活躍だった。19日、上ヶ原の第3フィールドで行われた桃山学院との試合に出場したルーキーたちのことである。
この試合は、今春入部した新人たちが本格的に出場する今季「初めて」のJV戦。4月に大産大、5月に近大とのJV戦が組まれたが、そのときはまだ入学したばかりで、試合に出られる状況ではなかった1年生にとっては、実質的には初戦といってもいい試合だった。
もちろん、これまでの試合でもQB斉藤(中央大付属)、前田(高等部)やWR木戸(高等部)、大園(箕面自由)、RB鷺野(高等部)、米田(箕面)、松岡弟(関大一)、守備ではDL松島(池田)、梶原弟(高等部)DB西山(箕面自由)らが交代メンバーとして、ちょこちょこ出場し、非凡な才能を見せていた。
だが、スタメンあるいはそれに準じた扱いでルーキーが大量に出場したのは初めてである。その選手たちが誰も彼も、目を見張るような活躍をしてくれた。その一端を順不同で紹介してみよう。
まずはオフェンスから。WR大園は3度投じられたパスを3度とも確保、それをすべてTDに結びつけるという離れ業を演じた。1本目が5ヤード、2本目が46ヤード、3本目が26ヤード。ボールを手にするたびにTDという、魔術師のようなプレーだった。
同じWRの木戸も負けてはいない。第3QにQB糟谷から長いパスを受けそのままゴールに走り込んで57ヤードのTDパス。さらにQB斉藤から52ヤードのパスをキャッチして2本目のTD。これまたど派手な活躍だった。
RB鷺野も目を見張るようなプレーを連発。第1Q糟谷から短いパスを受け、そのまま絶妙なカットバックで26ヤードを走り切ってTDを挙げたのを皮切りに、小気味よいラッシュを連発。相手ディフェンスを翻弄した。キッキングチームのリターナーとしても活躍、3度のリターンで計90ヤードを獲得する好走を見せた。
QB斉藤の落ち着いたプレーも光った。第3Q半ばから登場し、パスで3本、ランで3本のTDを演出した。投げてよし、走ってよし。物怖じせず、落ち着いたプレーぶりはさらによし。毎年のように能力の高いQBが輩出するファイターズにあっても、出色の才能を感じさせる選手である。
守備も負けてはいない。まずは記録に名前を刻んだ選手から。グラウンドに登場した直後にインターセプトを決めたのがDB西山。同じDBの村岡(足立学園)は、この日が初めての出場だったが、その最初のプレーでインターセプトを決め、26ヤードをリターンした。ともに、身のこなしが軽やかなアスリート。将来のディフェンスを引っ張っていく存在だろう。
同じくDLの松島は187センチ、105キロの巨体と突破力を生かしていきなりQBサック。ここまでの派手さはなかったが、DL陣では岡部、梶原弟の高等部コンビに国安(足立学園)が元気のよいプレーを見せた。DBの国吉、林の高等部コンビの動きも目についた。
こうして、この日活躍した選手の名前を挙げていくだけでも、今回のコラムは分量を超過してしまいそうだ。だが、ほかにもまだベールを脱いでいない有望なルーキーがいる。「もう、上のレベルでやれることは分かっているから」(鳥内監督)という理由で、この日は試合の準備をせず、筋力トレーニングに専念していたRBの松岡弟や米田らのことである。次週以降のJV戦には、順次登場するそうなので乞うご期待というところだ。
ファイターズは毎年、関西だけでなく東京地区にまで目を向けて、有望な新人をリクルートしている。その選手たちが学年を重ねるたびに成長し、チームの主力となっていくのだが、それにしても今年は将来性を感じさせる選手が多い。まるで宝の山である。
これだけの選手を集めることができたのは、長年、全国に目を向けて、地道にリクルート活動を続けてきた宮本ディレクター補佐や、それを助けるリクルート担当マネジャーらの努力のたまものである。コーチや監督もあらゆるつてをたどり、機会あるごとに高校に足を運んで高校の指導者との関係を深め、選手の発掘に努めている。こういう努力が実を結んで、ゴールデンルーキーたちがファイターズの門を叩いてくれたのだ。
そのリクルート活動の苦労の一端を知っている僕としては、この選手たちの華やかなデビューを見ながら、それを喜び、同時に「どうかこのまま順調に育ってほしい」と心から祈っていたのである。
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