石井晃のKGファイターズコラム「スタンドから」

(4)もう一つの苦労

投稿日時:2021/10/25(月) 20:11rss

 今週末、王子スタジアムで開催される関大戦が「有観客」となった。この前の京大戦は、新型コロナウイルスの感染防止対策上、観客を入れないままでの開催だったが、今度はいくつかの制約を設けた上で、スタンドからの応援を許容するという。
 感染患者が日に日に減っていることが理由というが、コロナ禍そのものが終息したわけはない。感染を防ぐための努力は、私たちの生活のあらゆる場面で要請されている。
 リーグ戦を主催する関西学生アメリカンフットボール連盟も例外ではない。今回、有観客で開催するについても、ホームページで数多くの注意を呼び掛けている。例えば
・入場者制限あり。前売り券の販売状況によっては、当日券を販売せず。第1試合と第2試合の観客は入れ替え制に。
・マスクを着用し、手指の消毒はこまめに。熱中症対策でマスクを外す際は、他の人と2メートル以上の距離を確保。飲酒は禁止。入場時には検温と手指の消毒を義務付ける。入場時、37度5分以上の熱がある人は入場お断り。
 ざっといえば、以上のような注意を呼び掛け、協力を求めている。大会の主催者としては、選手はもちろん、応援に詰めかける観客の安全確保のためにも、絶対に譲れない条件だろう。
 そうした制約があっても、観客を入れて開催したいというのは、ほかでもない。グラウンドで全力を尽くして戦う選手たちの姿を自分の目で確かめ、アメリカンフットボールの素晴らしさを共有してもらいたいという願いがあるからだろう。
 もちろん、テレビ観戦の場合、同時進行で試合の模様は見られるし、個々のプレーも細部までビデオで再現できる。最近はテレビ中継そのものをネットで見る仕組みが普及し、ひいき選手の仕草や表情もスタジアムで観戦する以上に鮮明に映し出される。
 けれども、スタンドでグラウンド全体を俯瞰し、両チームの選手やベンチが繰り広げる戦いの細部を眺めるのは、また、別次元の楽しさがある。何よりも、ナイスプレーに拍手を贈り、自分もチームの一員となって戦っている感覚が得られるのは、スタンドで声援を送ってこそだ。
 関大との戦いに関していえば、今年は春の試合をビデオで見た。好守とも相手の圧力が強く、ファイターズが終始、押し込まれている印象を受けたことが記憶に残っている。
 けれども、その後は双方ともに夏に鍛え、秋に調子を上げている。両チームとも、春の試合とは、全く異なる戦いぶりを見せてくれるのは間違いなかろう。
 その試合がスタンドで観戦できる。個々の選手に声援を送り、喜怒哀楽を共にできる。連盟は(数多くの制約があるとはいえ)そういう機会を設けてくださったのだ。
 ここは、スタンドから声援を送りたい。夏の合宿で鍛え、秋のシーズンでその勇姿をファンの前に見せてくれた上級生や下級生の活躍ぶりをチェックしたい。
 王子スタジアムは規模が小さく、収容人数も限られている。けれども、その分、選手との距離は近い。グラウンドでの戦いはもちろん、素晴らしいプレーを見せてベンチに下がる選手の素顔が見られるのも楽しい。
 今度の日曜日。関大との戦いは、総選挙の投票日とかぶってしまったが、投票を済ませた後は、いそいそと王子スタジアムに足を運びたい。このコラムを応援してくれている観戦仲間との再会も待ち遠しい。
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